これは何か

PhotonMixerは、デジタルならではの表現を追求するイラストソフトの構想です。

既存のイラストソフトの多くは「アナログ画材をデジタルで再現する」ことを主眼に置いています。もちろんKritaやPhotoshopなどは16bit浮動小数やHDR対応を進めていますが、まだデフォルトのワークフローとしてはsRGB空間での8bit描画が主流です。PhotonMixerは、最初からリニアカラーとHDRを前提にした描画パイプラインを目指します。

まだ初期設計の段階で、プロトタイプは作っていません。

作った動機

イラストソフトの色の扱いって、アナログの制約を引きずっていると思います。sRGBという狭い色空間で、0〜1の範囲で、アナログ絵の具みたいな混色を再現しようとしている。

でもデジタルなら、光そのものを足し合わせることができる。1.0より明るい色も保持できる。HDRディスプレイなら、それをそのまま表示できる。アナログの模倣をやめれば、デジタル独自の表現が見えてくるはずで、それを実現するソフトを作りたくなりました。

特徴(構想)

リニアカラーで光を扱う

内部の色計算をすべてfloat32のリニア空間で行います。リニア空間で計算すると「光を足す」ことが文字通り正確にできるようになります。

HDR対応

1.0を超える明るさの色を保持できるので、発光部分や太陽などの表現が「白飛び」せずにデータとして残ります。HDRディスプレイで見れば、本当に明るい部分が明るく表示されます。

ペン体験

SAIレベルのペンの追従性と精度を目指しています。4xサブピクセルバッファで高精度描画、速度に連動する手ブレ補正など、描き心地にこだわる設計です。

非破壊の光効果

GlowやBloomを効果レイヤーとして非破壊で適用できます。HDR情報が残っているので、発光表現が自然にできます。

想定スタック

要素選択
ランタイムElectron
言語TypeScript
GPU APIWebGPU
シェーダーWGSL
UIReact
ビルドVite

今の状態

初期設計は完了していて、ペンエンジン、カラーパイプライン、ファイルフォーマット(.pmx)まで設計済みです。ただしプロトタイプはまだ着手していません。WebGPUのエコシステムが成熟してきたら本格的に開発を始める予定です。